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歯の健康メモ
くいしばり
【平成23年11月号】
東京都小金井歯科医師会 / 黒米 哲也

今回は「くいしばり」についてお話をさせていただきます。

肩こり、偏頭痛などの原因の一部が「くいしばり」にあるということをご存じでしたか?本来、人間の体は使用している時(力が入っている時)と休んでいる時(力が抜けている時)がないといけません。しかし、「くいしばり」の人は常に歯と歯が噛んで力が入っている状態が続いています。すると、咀嚼筋(ものを噛む筋肉)の中でも最大の筋肉である咬筋(頬骨から顎にかけてついています)が休みなく力が入っている状態になり疲労してしまいます。

そうなると助けが必要になり、首の後ろの僧帽筋やこめかみの側頭筋が助けに入ります。これらの筋が疲労すると偏頭痛や首のこりなどが現れます。これでも足りないと肩の筋肉が助けにはいります。この筋肉の疲労によって肩こりが現れます。もっと重度になると背中から腰にかけての筋肉が助けに入ります。そして腰痛となります。

テレビを見ている時や、小さい字を読んでいる時などに注意してみると歯をぎゅっとくいしぼっていませんか?

では力を抜く方法です。まず、歯を噛んだ状態で唇を閉じます。唇が閉じた状態で顎の力を抜いてみてください。唇は閉じていても上下の歯が数ミリ開きませんか?これが咀嚼筋の力が抜けた状態です。くいしばりがある時はこんなふうに力を抜いてみましょう。

パソコン、テレビ、読書、ストレスなどといった「くいしばり」の原因がたくさんある現代です。
「くいしばり」とうまく付き合っていくと言うと変ですが、リセットの方法を知っておくのもよいのではないでしょうか。